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塩屋出店・西河克己映画記念館は、鳥取県智頭町の歴史的建造物(国登録有形文化財)です。

お問い合わせはこちら                            TEL.0858-76-1111(智頭町観光協会)

〒689-1402 鳥取県八頭郡智頭町大字智頭545

西河克己映画記念館

西河克己映画記念館 沿革

店内イメージ

西河克己映画記念館は、もともとは塩屋出店の敷地内に建てられた洋館を記念館として利用しています。
建物は塩屋出店の主屋と共に平成12年に国登録有形文化財に登録されました。

塩屋出店自体は江戸時代後期・天保年間(1830〜43)に石谷家の分家で、塩屋本家の石谷伝三郎(〜1799年没)の次男、本石谷家六代目・伝九郎の弟である吉兵衛が店をおこしたのが始まりです。
当時は「横町の新別家」と呼ばれていました。
それより二代目・元左衛門までは問屋稼業を、三代目・吉平(明治18年没)の代では明治4年頃は智頭宿の庄屋を務め、明治5年には区長という記述が出てきます。
商鑑札の木札には「煉り油・吉平」とありますから(右図)、雑貨商や宿屋、金融業などを手広く営み財を築いたといわれています。

洋館は次いで家業を継いだ四代目・愛蔵(昭和17年没)によって昭和5年頃に主屋裏の敷地に建てられたといわれています。愛蔵は陸軍の主計局長を務めた人物でもありました。
戦後、この建物は教会として牧師が派遣され、子供たちの文化育成のために日曜学校として使用されました。

平成12年に、主として屋根や一階の下屋となる外壁の修理を行い、現在の西河克己映画記念館となりました。
西河克己氏は智頭町土師出身の映画監督で、その縁もあって平成12年に当館へと映画関係資料を寄付いただきました。
それを機に映画記念館として整備し、平成13年に開館しました。

当館では「青い山脈」「伊豆の踊子」「潮騒」などのポスター、台本、スチール写真や多くの俳優や映画人からの手紙などを展示し、日本映画の黄金期を支えた西河監督の業績を紹介しています。


西河克己監督 経歴

料理イメージ

西河克己監督は大正7(1918)年生まれ、智頭町慶所の出身で、4歳のとき家族と共に上京し、下町の風情の残る大森に住み、中学のころは浅草に通い、もっぱら映画に夢中。これがのちに映画の道をあゆむきっかけとなりました。
日本大学芸術学部を卒業後、松竹映画大船撮影所に入社。松竹、日活を経てフリーとなり、70年近い人生をすべて映画一筋で歩んでこられました。
平成22(2010)年、肺炎により永眠されました。


昭和27(1952)年に初デビュー作「伊豆の艶歌師」から「一杯のかけそば(1992年タシケント映画祭特別賞受賞)」まで、実に66本の作品を世に送り出しました。
西河監督の数多くの作品のうち、「絶唱(1966年日活)」はここ智頭町でロケが行われ、話題となりました(舟木一夫・和泉雅子主演)。
記念館のほど近くにある諏訪酒造では同じ銘の日本酒、「絶唱」が売られています。

監督の手がけた映画はアクション映画から純愛、人情作品など幅広いジャンルにわたっています。
昭和36(1961)年の「草を刈る娘」は吉永小百合の主演第一作となり、その後石原裕次郎主演の「青年の椅子(1962年)」などを手がけられました。
1970年代になると、リメイク作品(再映画化)としてもヒット作品が多く、”リメイクの帝王”と呼ばれていました。なかでも山口百恵、三浦友和の方がご覧になった代表作です。

監督が描いてこられた映画の精神は、心の優しさであり、人を思いやる心、信じ合う心が作品の随所に表れています。


西河克己映画記念館 建物紹介

食材イメージ

塩屋出店はJR智頭駅の北北東約600m、国道53号線の北側に位置し、主屋の奥に洋館・納屋・物置と続き、敷地全体に対し西・南側にL字型の配置がされています。
その洋館部分が西河克己映画記念館として利用されています。

洋館は塩屋出店の敷地後方、やや南側に建ち、主屋の突出部の東側に建っています。
塩屋出店入口の北側の入口から外の中庭を通ってお入りいただけます。
庭では四季折々の風景を楽しむことができ、雪の降る時期は美しい雪景色がご覧になれます。
純白の雪と深い緑や赤い南天のコントラストが堪能いただけます。
(記念館は出店と同様に土足厳禁です、玄関で御履き物を脱いでいただきますようご協力お願いいたします)

建物は桁行三間、梁間二間半の規模とし、木造二階建、切妻造、桟瓦葺。
いわゆる洋風建築の外観をもち、切石の礎石上に建ち、外壁は柱形をみせた下見板張りとなっています。現在は「西河克己」
一階は北西隅に玄関をおき、その南側に管理室(非公開)、東側の一室が展示室となっています。北側面に掃き出しの戸口を付け、西側の階段の北側に物置を設けています。
二階は一室のみで四周に両開き窓があり、普段は使われていませんが時々上映会を催しています。

屋根は二階を切妻造、軒裏に小天井を付け、一階は北側に招造りの片流れ屋根が付いています。


智頭町の中でも数少ない洋風建築の一つであり、保存状態のよい洋風建築の歴史的建造物として歴史があります。


店舗イメージ

shop info.店舗情報

塩屋出店・西河克己映画記念館

〒689-1402
鳥取県八頭郡智頭町大字智頭545

(智頭町観光協会)
〒689-1402
鳥取県八頭郡智頭町大字智頭2067-1
TEL.0858-76-1111
FAX.0858-76-1112